INTERNET — 1997

1997年のインターネット

初めて人数が数えられた年

第1層 黎明期存在したサービス 8この年に開始 4

1997年は、日本のインターネットが人数で語られるようになった最初の年である。 総務省の統計でインターネット利用者数がさかのぼれる先頭は平成9年、すなわち1997年末の1,155万人で、 それ以前は台数や事業者数でしか把握されていなかった。 数え方が変わったということは、対象が研究機関の設備から生活者に移ったということでもある。 ただし、この年の時点ではまだ勝負がついていない。 1997年6月の調査で、全国のパソコンネット局の会員数は789.4万人。前年同期比37.7%増で、 伸び率だけ見ればまだ十分に成長している。 インターネット利用者1,155万人に対してパソコン通信789.4万人。 同じ人が両方に数えられている場合もあるため単純比較はできないが、 少なくとも「パソコン通信はもう終わっていた」と言える年ではない。 会員数1万人以上の35局で727.4万人、全体の92.1%を占めており、 大手に集中しながら最後の膨張を続けていた。 一方で、インターネット側には用途が生まれ続けた。 3月27日にNTTグループがgooを開設する。人が手で分類するディレクトリではなく、 機械がページを集めて全文を検索するという、現在の検索の形が日本語で実用になった。 5月には楽天市場が13店舗で始まり、ページを作る技術のない小売店がそのまま店を出せる場所ができた。 12月にはエキサイトの日本語版が情報検索サービスを開始し、 Yahoo! JAPAN・インフォシークと合わせて探し方の選択肢が4つ並ぶ。 同じ年にジオシティーズの日本法人も設立された。探す・買う・自分の場所を持つという、 この後10年の主要な用途が、1997年に一通り揃っている。 接続の側も動いた。1996年12月に3地域で始まったOCNは、1997年12月末で15万299回線。 ダイヤルアップのアクセスポイントは1998年1月末で全国約4,600か所に増えた。 それでも全国567の単位料金区域のうち約130か所にはアクセスポイントが無く、 郵政省は10年度末までにこれを解消する方針を示している。 つなげる場所を作ることが、まだ国の課題として書かれる段階だった。

この年のインターネット

1997年時点で日本から使えたサービスのカテゴリ。存在しなかった領域は表示していません。

検索ポータルツールニュースホスティング個人サイトコミュニティ掲示板チャットメールショッピング

1997年の主役

この年に生まれたもの、消えたもの

1997年のネット文化

1997年の環境

スペック表ではありません。なぜ当時のWebがあの見た目・使い方だったのかを 理解するための前提です。

主流端末
デスクトップPC/ノートPC
ブラウザ
Netscape Navigator/Internet Explorer(Windows に同梱される形で利用が広がっていった)
回線
ダイヤルアップ(アナログ 33.6k〜56kbps)/ISDN 64kbps/テレホーダイ(23時〜翌8時が定額)/OCN(1997年12月末で15万299回線)/ケーブルテレビ回線(6社・1997年12月末で3,502回線)
画面解像度
800×600 が標準になりつつあった
携帯電話
携帯電話・PHSは通話とショートメッセージが中心。Webはまだ使えない
保存容量
フロッピーディスク/CD-ROM/2〜4GB程度のHDD
主な検索手段
ディレクトリ型(Yahoo! JAPAN)とロボット型(goo)が並び立った年。 「分類から探す」か「言葉で探す」かを、利用者が選べるようになった

1997年のネット人口

インターネット利用者数1155万人
平成9年。公式に推計された最初の数字出典: インターネットの普及(平成23年版 情報通信白書)
全国パソコンネット局の会員数789.4万人
1997年6月調査(推計値を含む)。対前年同期比37.7%増。1万人以上の35局で727.4万人(92.1%)出典: (10) インターネットサービス(平成10年版 通信白書)
インターネット接続ホストコンピュータ数(日本)117万台
1998年1月現在。全体の3.9%で米国(約2,062万台・69.5%)に次ぐ2位出典: (10) インターネットサービス(平成10年版 通信白書)
ダイヤルアップ接続のアクセスポイント4600か所
1998年1月末現在(約)。全国567の単位料金区域のうち約130か所にはまだ存在しなかった出典: (10) インターネットサービス(平成10年版 通信白書)

1997年の画面

実際の画面の複製ではなく、当時の構成を説明するために作成した模式図です。

www.goo.ne.jp800px
使い方の説明
関連サービス
1997年の画面構造カテゴリを敷き詰めたポータルとは対照的に、検索窓だけが中央にある画面。 「探すものが決まっている人が来る場所」という位置づけがそのまま構成に出ている。 ディレクトリ型が数万サイト単位で人手で分類していたのに対し、 ロボット型はページ単位で機械収集するため、扱う対象の桁がそもそも違っていた。※ 実際の画面の複製ではなく、当時の構成を説明するために作成した模式図です。
www.yahoo.co.jp800px
カテゴリ
カテゴリ
新着情報
バナー広告 468×60
1997年の画面構造画像はロゴとバナーだけで、残りはすべてテキストリンク。カテゴリを2段組で並べ、 その下に新着情報が続く。ダイヤルアップの従量課金では、重いページは「遅い」ではなく「高い」ページだった。 軽さは美意識ではなく利用者の財布の都合であり、当時のレイアウトはその制約から逆算されている。800×600 のディスプレイを前提にした、横スクロールの出ない固定幅※ 実際の画面の複製ではなく、当時の構成を説明するために作成した模式図です。

当時のWebを見る

実際に保存された1997年のページは、外部のWebアーカイブで閲覧できます。 保存の有無はサービスごとに異なるため、各サービスのページから状態を確認してください。

サービス索引から探す

出典

  1. 公的資料(10) インターネットサービス(平成10年版 通信白書)郵政省(現 総務省)
    OCNなどの提供回線数15万299回線(1997年12月末)、ケーブルテレビ6社3,502回線、 1998年1月末のアクセスポイント約4,600か所と未設置の約130単位料金区域、 1998年1月現在の日本のホストコンピュータ数 約117万台(3.9%)・米国約2,062万台(69.5%)、 1997年6月調査の全パソコンネット局会員数789.4万人(対前年同期比37.7%増)と 1万人以上35局の727.4万人(92.1%)
    確認日: 2026-08-16
  2. 公的資料インターネットの普及(平成23年版 情報通信白書)総務省
    インターネット利用者数が平成9年の1,155万人から平成22年の9,462万人へ13年間で8.2倍に拡大したこと
    確認日: 2026-08-16
  3. 報道3月27日:本格的な日本語検索エンジン「goo」サービス開始ITmedia PC USER 2016-03-27
    1997年3月27日のgoo開設と、ロボット型検索エンジンとしての位置づけ
    確認日: 2026-08-16
  4. 一次資料楽天グループ25年のあゆみ楽天グループ株式会社
    1997年5月に楽天市場を13店舗で開設したこと
    確認日: 2026-08-16
  5. 一次資料沿革 ── エキサイト株式会社エキサイト株式会社
    1997年8月に日本法人を創立、同年12月に情報検索サービスを開始したこと
    確認日: 2026-08-16

1997初めて人数が数えられた年
19952023