INTERNET — 2019

2019年のインターネット

「9割」の上端が59歳から69歳へ動いた

第5層 アルゴリズム化存在したサービス 20この年に終了 1

2019年のインターネット利用率(個人)は89.8%。 端末別ではスマートフォンが63.3%で、パソコンの50.4%を12.9ポイント上回っている。 45の都道府県でスマートフォン利用率が50%を超え、 利用率が90%を超えた県は茨城・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川・愛知・滋賀・京都・大阪・岡山・沖縄の12都府県だった。 この年の性格を決めているのは、年齢階層の上端である。 前年まで「9割を超えている」と書かれていた範囲は13歳から59歳までだった。 2019年はこれが13歳から69歳までに広がり、60代以上の利用率が大きく上昇している。 所属世帯年収別でも、400万円以上の各階層が8割超から9割超へ動いた。 年齢と収入という、最後まで残っていた二つの差が同時に縮んだ年ということになる。 ここで前年比の数字を出したくなるが、2018年の79.8%と並べてはいけない。 総務省は白書の脚注で、この令和元年調査について 「調査票の設計が一部例年と異なっていたため、経年比較に際しては注意が必要」と明記している。 つまり10ポイントの差は、利用者が増えた分ではなく調査の側の事情を含んでいる。 前年の平成30年調査の側にも、公表資料に記録が残っている。 世帯調査で「調査票の回収率向上のため、詳細な調査票に加え、調査事項を限定した簡易な調査票を用いて」 実施しており、詳細版6,608世帯・簡易版33,984世帯という二本立てだった。 この2年が具体的にどう違ったのかまでは公表資料からは追えないので、 ここでは「比較できない」とだけ書き、原因の内訳は断定しない。 年齢の話に戻ると、この年に起きたもう一つの出来事と並べたときに、 2019年の位置がはっきりする。 3月31日、Yahoo!ジオシティーズがホームページの表示を停止した。 21年分の個人サイトが同時に閲覧できなくなっている。 つまり2019年は、いちばん新しい利用者が入ってきた年であり、 いちばん古い記録が消えた年でもあった。 60代以上が9割に乗るということは、 1990年代に個人サイトを作っていた層ではない人たちが大量に入ってきたということである。 その人たちが最初に触れるインターネットには、 もう「工事中」も「キリ番」も「相互リンク」も残っていない。 文化が消えることと、新しい参加者が増えることは、この年に同時に起きていた。

この年のインターネット

2019年時点で日本から使えたサービスのカテゴリ。存在しなかった領域は表示していません。

掲示板コミュニティ検索ポータルツールニュースケータイSNSホスティング個人サイトゲーム接続サービス写真チャット動画ショッピングオークション

2019年の主役

この年に生まれたもの、消えたもの

この年に始まった

記録されているものはありません。

2019年に起きたこと

2019年の環境

スペック表ではありません。なぜ当時のWebがあの見た目・使い方だったのかを 理解するための前提です。

主流端末
スマートフォン(利用率63.3%)/パソコン(利用率50.4%)/タブレット型端末
ブラウザ
Google Chrome/Mobile Safari/Microsoft Edge
回線
FTTH/LTE/公衆無線LAN
画面解像度
スマートフォン優先。パソコンからの利用は5割で、片方だけを想定した設計が成立しなくなった
携帯電話
スマートフォン63.3%がパソコン50.4%を12.9ポイント上回る/45の都道府県でスマートフォン利用率が50%超/地方別で最も高い南関東はインターネット利用率93.2%・スマートフォン利用率71.4%
保存容量
個人サイトを自分で置く形式は終わり、保存も公開も事業者の設備の上にある
主な検索手段
検索・SNS・推薦が並存。同時に、無料ホスティングの終了によって 「探しても見つからない」領域が広がり始めた

2019年のネット人口

インターネット利用率(個人)89.8%
2019年。総務省が「令和元年調査の調査票の設計が一部例年と異なっていたため、 経年比較に際しては注意が必要」と注記しているので、前年の79.8%とは比較できない出典: インターネットの利用状況(令和2年版 情報通信白書)
スマートフォンからの利用率63.3%
パソコン50.4%を12.9ポイント上回る。45の都道府県でスマートフォン利用率が50%超出典: インターネットの利用状況(令和2年版 情報通信白書)
9割を超えた年齢階層の上端69
13〜69歳の各階層で9割超。前年は13〜59歳までで、60代以上の利用率が大きく上昇した出典: インターネットの利用状況(令和2年版 情報通信白書)
南関東のインターネット利用率93.2%
地方別で最も高い。同地方のスマートフォン利用率は71.4%出典: インターネットの利用状況(令和2年版 情報通信白書)

2019年の画面

実際の画面の複製ではなく、当時の構成を説明するために作成した模式図です。

www.geocities.co.jp/.../1234/800px
タイトル画像(自作GIF)
いらっしゃいませ!
メニュー
更新履歴
自己紹介
リンク集(相互リンク)
工事中
000000あなたは○○人目の訪問者です
BBS(掲示板)
1999年の画面構造タイトル画像、更新履歴、自己紹介、リンク集、工事中表示、そして最下部のアクセスカウンタ。 この並びが個人サイトのほぼ標準構成だった。カウンタが訪問者にも見えていたことが、 キリ番という交流の儀礼を成立させている。工事中表示が普通だったのは、 サイトを一度に完成させてから公開するという前提があったためである。背景に画像をタイル状に敷き詰めるのが標準的だった※ 実際の画面の複製ではなく、当時の構成を説明するために作成した模式図です。
Instagram の投稿画面(正方形に切って、選ぶ)375px
< 戻る  新規投稿  次へ >
正方形に切り取られた写真
フィルターを選ぶ(横に並んだ小さな見本を左右に送る)
フィルター / 編集(明るさ・彩度・傾き)
キャプション
#ハッシュタグ #ハッシュタグ #ハッシュタグ
場所を追加 / 人物をタグ付け
シェアする
2017年の画面構造完成までの工程が選ぶだけで終わるのがこの画面の要点である。 正方形に切る、見本を送ってフィルターを決める、投稿する。 構図を考える段階も、書く段階も、必須ではない。 当時のスマートフォンのカメラは解像度が高くなかったが、 フィルターは粗さを隠すのではなく様式に変えるので、 うまく撮れないことが不利にならなかった。 正方形という制約も効いている。一枚を鑑賞させる形ではなく、 格子に並べたときに揃う形であり、 投稿は最初から一覧の一マスとして設計されている。 下部のハッシュタグは、後から性格を変えた部分である。 当初は分類の印だったものが、日本では探すための入口になり、 ハッシュタグ検索の回数は世界平均の3倍に達した。 言葉で引く検索から、写真で引く検索へ移った場所がここにある。 これは実際の画面の複製ではなく、構成を説明するための模式図である。縦長のスマートフォン画面。パソコンで作る工程が一つも無い※ 実際の画面の複製ではなく、当時の構成を説明するために作成した模式図です。
LINE(スマートフォンのトーク画面)320px
< 友だちリスト|相手の名前
相手の発言(左寄せの吹き出し)
自分の発言(右寄せの吹き出し・既読表示)
送信した画像
相手の発言
メッセージ入力欄
送信
スタンプ/画像/位置情報
2011年の画面構造発言が左右に振り分けられた吹き出しで積まれる形式は、掲示板ともチャットルームとも違う。 掲示板は誰の発言かを名前で示し、チャットルームは行頭にハンドルを置いた。 ここでは位置と色だけで話者を区別するため、名前を書く必要がない。 相手が特定されている会話にしか使えない代わりに、1行あたりの文字数を最大限に使える。 画面の狭さと、相手が既知であることの両方が、この形を決めている。 これは実際の画面の複製ではなく、構成を説明するための模式図である。指で押す前提の画面。1画面に収める代わりに、階層を浅くして戻る回数を減らす※ 実際の画面の複製ではなく、当時の構成を説明するために作成した模式図です。

当時のWebを見る

実際に保存された2019年のページは、外部のWebアーカイブで閲覧できます。 保存の有無はサービスごとに異なるため、各サービスのページから状態を確認してください。

サービス索引から探す

出典

  1. 公的資料インターネットの利用状況(令和2年版 情報通信白書)総務省
    2019年のインターネット利用率(個人)89.8%、端末別で「スマートフォン」63.3%が 「パソコン」50.4%を12.9ポイント上回ること、13〜69歳までの各階層で9割を超え 前年と比較して60代以上の利用率が大きく上昇したこと、 所属世帯年収400万円以上の各階層で9割超、 利用率が90%を超えたのは茨城・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川・愛知・滋賀・京都・大阪・岡山・沖縄、 45の都道府県でスマートフォン利用率が50%超、 地方別で最も高い南関東はインターネット利用率93.2%・スマートフォン利用率71.4%
    確認日: 2026-08-17
  2. 公的資料平成30年通信利用動向調査の結果(報道発表資料)総務省 2019-05-31
    平成30年調査の世帯調査について「調査票の回収率向上のため、詳細な調査票に加え、 調査事項を限定した簡易な調査票を用いて調査を実施した」と明記されていること。 詳細版は6,608世帯[有効送付6,369世帯]で有効回収2,354世帯(6,214人)37.0%、 簡易版は33,984世帯[同32,986世帯]で有効回収13,901世帯(36,530人)42.1%。 前年と調査票の設計が違うことの根拠
    確認日: 2026-08-17
  3. 公的資料令和元年通信利用動向調査の結果(報道発表資料)総務省 2020-05-29
    令和元年調査の「調査概要」欄。調査時期は令和元年9月、調査対象は20歳以上の世帯主がいる世帯と その6歳以上の構成員、調査方法は調査票を郵送により配布し郵送又はオンライン(電子メール)により回収。 ただしこの欄には設計が例年と異なる旨の記載は無い。 その注記は数年後の白書の脚注として現れる
    確認日: 2026-08-17
  4. 公的資料インターネットの利用状況(令和3年版 情報通信白書)総務省
    同ページの脚注に「令和元年調査の調査票の設計が一部例年と異なっていたため、 経年比較に際しては注意が必要」とあること。 この注記は令和3年版・令和4年版・令和5年版・令和6年版に共通して付いており、 本文ではなく図表の脚注に置かれている
    確認日: 2026-08-17
  5. 報道ホームページ作成の「ジオシティーズ」が'19年3月末終了。21年の歴史に幕Impress Watch 2018-10-01
    2019年3月31日にホームページの表示を停止すること。1997年開始から21年
    確認日: 2026-08-17

2019「9割」の上端が59歳から69歳へ動いた
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