INTERNET — 2020
2020年のインターネット
職場になった年。ただし全員の職場ではなかった
2020年のインターネット利用率(個人)は83.4%。 端末別ではスマートフォンが68.3%で、パソコンの50.4%を17.9ポイント上回っている。 世帯の保有率はモバイル端末全体96.8%、スマートフォン86.8%、パソコン70.1%、固定電話68.1%。 個人の保有ではスマートフォン69.3%が携帯電話・PHSの21.8%を47.5ポイント引き離した。 この年の数字で一つだけ、はっきりと節目になったものがある。 すべての都道府県で、スマートフォンによるインターネット利用率が50%を超えた。 2018年は40県、2019年は45県で、ここでようやく全県に届いている。 1996年に「区域内通話でつなげるかどうか」という形で現れた地理の差は、 24年かけて、少なくとも端末の面では見えなくなった。 代わりに、この年に開いたのは職業による差だった。 正社員約2万人を対象にした調査では、テレワークの実施率は 2020年3月の13.2%から、緊急事態宣言後の4月に27.9%へ上がっている。 5月は25.7%、11月は24.7%と多少下がるものの、3月の水準には戻っていない。 企業を対象にした別の調査でも、1回目の緊急事態宣言時に17.6%から56.4%へ上昇し、 解除後に下がったあと、2回目には38.4%へ再上昇している。 ただし平均の裏側の開きが大きい。 2020年11月時点の業種別の実施率は、情報通信業55.7%、 学術研究・専門技術サービス業43.2%、金融業・保険業30.2%。 一方で医療・介護・福祉は4.3%、宿泊業・飲食サービス業11.1%、運輸業・郵便業11.3%だった。 上と下で13倍近い開きがある。 ここに端末の話が重なる。 個人が持っている画面はスマートフォンが多数派だが、 働く道具として要求されたのはパソコンのほうだった。 世帯のパソコン保有率は70.1%で、3割の世帯には無い。 持ち歩く画面が10年かけて主役になったことと、 家で仕事をするために据え置きの画面が要ることは、この年に正面からぶつかっている。 日本のインターネットは、ここまで一貫して行った先でやることを便利にする道具だった。 買い物も、調べ物も、人と話すことも、 もともと別の場所でできていたことをネットに移してきた歴史である。 2020年に起きたのは、行かないこと自体が目的になり、 しかもそれを本人が選んでいないという初めての状況だった。 そして、それができる職業とできない職業の線が、統計の上にそのまま出た。 なお、この年の人口普及率83.4%を前年の89.8%と引き算しないこと。 総務省の注意書きは令和元年(2019年)調査に付いているので、 その年をまたいだ比較はそもそも成立しない([2018年](/year/2018)・[2019年](/year/2019)参照)。 9割を超える年齢階層の上端も、前年の69歳からこの年は59歳へ戻っている。
この年のインターネット
2020年時点で日本から使えたサービスのカテゴリ。存在しなかった領域は表示していません。
2020年の主役
2020年の環境
スペック表ではありません。なぜ当時のWebがあの見た目・使い方だったのかを 理解するための前提です。
- 主流端末
- スマートフォン(利用率68.3%)/パソコン(利用率50.4%)/タブレット型端末
- ブラウザ
- Google Chrome/Mobile Safari/Microsoft Edge
- 回線
- FTTH/LTE/5G(提供開始年)
- 画面解像度
- 自宅の回線と端末が業務品質を左右するようになり、家庭内の設備が仕事の前提に入った
- 携帯電話
- スマートフォン68.3%がパソコン50.4%を17.9ポイント上回る/すべての都道府県でスマートフォン利用率が50%超(2018年は40県、2019年は45県)/個人の保有はスマートフォン69.3%、携帯電話・PHS 21.8%
- 保存容量
- クラウド前提。会議も書類も事業者の設備の上で共有される形が短期間に標準化した
- 主な検索手段
- 検索・SNS・推薦に加えて、ビデオ会議が日常の通信手段に入った年
2020年のネット人口
2020年の画面
実際の画面の複製ではなく、当時の構成を説明するために作成した模式図です。
当時のWebを見る
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出典
- 公的資料インターネットの利用状況(令和3年版 情報通信白書)(総務省)2020年のインターネット利用率(個人)83.4%、端末別で「スマートフォン」68.3%が 「パソコン」50.4%を17.9ポイント上回ること、13〜59歳の各階層で9割超、 所属世帯年収400万円以上の各階層で8割超、 利用率が80%を超えているのは27県、 すべての都道府県でスマートフォンによる利用率が50%を超えていること、 購入時の決済はクレジットカード払い79.8%・コンビニ38.8%・代金引換26.2%・銀行等23.9%。 同ページの脚注に「令和元年調査の調査票の設計が一部例年と異なっていたため、 経年比較に際しては注意が必要」とある確認日: 2026-08-17
- 公的資料情報通信機器の保有状況(令和3年版 情報通信白書)(総務省)2020年の世帯保有率は「モバイル端末全体」96.8%、「スマートフォン」86.8%、 「パソコン」70.1%、「固定電話」68.1%。 個人の保有では「スマートフォン」69.3%が「携帯電話・PHS」21.8%を47.5ポイント上回ること確認日: 2026-08-17
- 公的資料テレワークの実施状況(令和3年版 情報通信白書)(総務省)正社員約2万人を対象とした調査で、2020年3月のテレワーク実施率13.2%が 緊急事態宣言発令後の4月に27.9%へ上昇し、5月25.7%、11月24.7%となったこと。 企業対象の別調査では1回目の緊急事態宣言時に17.6%から56.4%へ上昇し、 2回目には38.4%へ再上昇したこと。 2020年11月時点の業種別実施率は情報通信業55.7%、学術研究・専門技術サービス業43.2%、 金融業・保険業30.2%、医療・介護・福祉4.3%、宿泊業・飲食サービス業11.1%、 運輸業・郵便業11.3%確認日: 2026-08-17
- 公的資料インターネットの利用状況(令和2年版 情報通信白書)(総務省)前年(2019年)の利用率は89.8%で、9割を超える年齢階層の上端は69歳、 45の都道府県でスマートフォン利用率が50%超だったこと確認日: 2026-08-17
- 公的資料インターネットの利用状況(令和元年版 情報通信白書)(総務省)2018年は40の都道府県でスマートフォン利用率が50%超だったこと。全県到達までの経過確認日: 2026-08-17