1999年2月22日
iモード開始
1999年2月22日、NTTドコモが携帯電話でメールとWebを使えるiモードを開始した。 パソコンを買うところから始めなくてもインターネットに入れるようになり、 日本のネット利用者の構成そのものが変わった。
この前後で何が変わったか
これより前
インターネットを使うには、まずパソコンを買う必要があった。 本体、モデム、プロバイダの契約、電話回線の設定。 この一連の手続きが、利用者を「機械が好きな人」と「仕事で必要な人」に絞り込んでいた。 携帯電話は普及していたが、通話とショートメッセージの機器であって、 インターネットとは別の世界の道具と見なされていた。 1998年末時点のインターネット利用者は、翌年末の2,706万人よりさらに少ない。
これより後
パソコンを持たない層が、そのままインターネットの利用者になった。 中高生、営業職、主婦。それまでの利用者とは重ならない集団が、 同じネットワークの上に一気に現れている。 2005年末には、**携帯電話だけでインターネットを使う人が1,921万人**(22.5%)に達し、 パソコンだけの人(1,585万人・18.6%)を上回った。 ただし、彼らが見ていたのはパソコン向けとは別の画面だった。 表示できるのは全角十数文字が数行、使えるのはコンパクトHTMLという簡略版。 サイトを作る側はパソコン向けと携帯向けを別々に用意することになり、 日本のWebはここから約10年間、事実上二つに分かれて存在する。 もうひとつ決定的だったのが課金である。月額数百円のコンテンツ料を 通信料と一緒に回収できたため、無料と広告しか選べなかったパソコン向けWebでは 育たなかった小規模なコンテンツ産業が成立した。 着メロ、占い、待受画像、ゲーム、小説。 **技術ではなく決済の設計が、この後の日本の携帯Webの性格を決めている。**